就職活動において、必ず経験することになる面接。
ガクチカをしっかり用意してES通過したのに、その後の面接で深掘りされ、上手く受け答えできなかったという経験をしたことがある人も多いと思います。
今回は、22卒として面接を無双していた筆者が実際にやっていた面接対策を紹介したいと思います。
筆者が就活生だった頃は、大手からベンチャー、業界で言うとメーカーからITまで幅広く就職活動をしていました。
面接で落ちたことはほとんどないのですが、大学3年の12月頃にに大本命だった企業の役員面接で落とされた経験から、より一層面接対策に力を入れるようになり、そこからは全ての面接を通過することができたという経験があります。
そんな筆者が実際にやっていた面接対策、特にガクチカの深掘りや、そもそもの面接における考え方について解説していきます。
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面接における考え方
面接で伝えるべきこと・意識するべきことは非常にシンプルで
【なぜ私が御社に行くのか】
【なぜ御社は私を採用するのか】
の2点になります。
比較的ポテンシャルが見られる1次面接∼2次面接では【なぜ御社は私を採用するのか】といった求職者のポテンシャルが見られる傾向があり、3次面接以降は既にポテンシャルは採用基準を上回っているケースであるために【なぜ私が御社に行くのか】といった自社と求職者のマッチ度を見られる傾向にあります。
では、【なぜ私が御社に行くのか】と【なぜ御社は私を採用するのか】の2点をそれぞれ解説していきます。
面接における考え方:なぜ私が御社に行くのかを説明する
企業は自社とマッチした人材を求めています。
企業に就職するというのはあくまで手段でしかありません。
自分の夢や就活軸を語る中で、なぜ自分が御社に行く必要があるのかというのを語る必要があります。
面接というのは、ガクチカであったりその人のポテンシャルだけ見て判断されていると思われがちですが、実際はそうではありません。
企業としても採用にはコストがかかっているので、採用した方が辞めるといった事が起きてしまうと、採用コストや他の同期への影響、事業部の人員計画などなど、様々な損失が生まれてしまいます。
なので、なぜ弊社を受けてくれているのかや将来辞めないだろうかといった観点で、自分自身がその会社とフィットしていますということを伝えることが重要になり、それを伝える上では自分のキャリアビジョンや企業の選定軸(≒就活軸)が何なのかというのをしっかり語れる必要があります。
面接における考え方:なぜ御社は私を採用するのかを説明する
企業が採用活動をしているのは、義務や規則でやっているわけではなく、会社のビジネスを伸ばすために採用活動をしています。
なので、学生時代に取り組んできたことであったり、これまでの経験を踏まえたうえで、自分がどんな性質を持っている人間なのかやどんな強みを持っているのかを伝えることで、自分を採用するメリットを伝える必要があります。
【なぜ私が御社に行くのか】
【なぜ御社は私を採用するのか】
この2つを30分∼60分の面接の場でのパフォーマンスを通して、面接官に対して
「この子は物凄く弊社とフィットしていて活躍しているイメージが湧くな~」
と思わせることができれば、確実に合格します。
この2つを企業に伝えるためには、自分のキャリアビジョンやガクチカをしっかり整理したり、想定質問集に対して自分なりの回答を用意しておく必要があります。
次のパートでは、それらをどのように準備すべきかについてお話しします。
ガクチカの伝え方や面接までの準備について
ガクチカを話すときに大事になってくるのが、目的意識をしっかり持てているかです。
よくある悪いケースとしては、自分が頑張ってきたことを話すことが目的になっていて、話すことが事実の羅列になってしまい、結局何が言いたいかが分からなくなるパターンです。
ガクチカというのは前述した通り「なぜ御社は私を採用するのか」を証明するという目的を達成するために話します。
なので、企業がどんな人を欲しがっているのかや、その企業でどんな人が活躍しているのかを分析したうえで、自分が伝えたい自身の強みや資質を明確にして、面接に臨む必要があります。
一番の理想は、学生時代に力を入れた経験を教えてくださいという質問に対する回答を通して、面接官に「この人の強みは〇〇だな~」「社内で活躍している〇〇と似ているな~」と思わせることができればGoodです。
面接で準備していた内容に関しては後述しますが、ただやってきたことを話すのではなく、しっかり目的意識を持って話すことが重要です。
また、ガクチカを書く際のフレームワークに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
就活軸の作り方・考え方
就活軸は、「なぜ私が御社に行くのか」を伝えるために話す必要があります。
特に3次面接以降など、面接が終盤に進むにつれて、その人のキャリアを踏まえた上で、本当にマッチしているのかが見られます。
就活軸を策定する際には以下の5つのPの視点で考えると非常にわかりやすいです。
Philosophy:組織のビジョンや大事にしている価値観
Profession:業界や業種
People:待遇
Priviledge:待遇
Phase:企業の規模感やフェーズ
この5つの観点から自分が優先したいものを3つほどに絞ることで、就活軸やキャリアビジョンが明確になってくるかと思います。
例えば筆者の場合は
・Profession
・People
・Phase
の3つが大事だなと思っていたので、この3つをベースに就活軸を作成していきました。
具体的に筆者がどのように就活軸を設定し話していたかというと
<Profession>
→IT業界の営業・コンサル
→自分自身の好奇心旺盛な性格であったり、将来的に個の力で生きていく上で、変化の激しいIT業界に身を置きつつ、営業・コンサルとして地力をつけたいから
<People>
→過去に部活動で、上下関係が以上に厳しくチーム内の関係性が悪く、優秀なメンバーが揃ってはいるが地方予選で敗退したという経験がある。
また、同じ部活動で自分が最上級生となった時に、後輩にやさしくし、後輩が先輩にも意見を言えるような組織づくりを行ったことで、部員全体が一つの目標に向かうことができ県大会で優勝した経験があるので、変なしがらみがなく、社員が一つの理念に共感し、一つのコトに向かっているような組織がいいから
<Phase>
→これから拡大期にある企業であれば、自然と求められる役割も上がってくるため。また、すでに出来上がっている会社に入るよりは、これから大きくなっていくフェーズに会社に入ることで、学べることも多数あると思うから。
このような形で準備ができると、より説得力のある就活軸になるかもしれません。
また、OB訪問を通してその方は5つの軸の中でどれに当てはまるかな~と考えながら就活軸を聞くことで参考になると思います。
ガクチカの深掘りされる訳
ここまで、面接における考え方や、就活軸・ガクチカについて説明してきました。
ここからは実際に、ガクチカが深掘りされる理由について解説していきます。
ガクチカを深掘りするのは、単にそのガクチカについて深く理解したいだけではなく、他にも理由があって深掘りされているため、それを踏まえた上で面接対策を行いましょう。
嘘を見抜くため
一つ目は、嘘を見抜くためです。
学生の中には、ガクチカのエピソードで作り上げた嘘のエピソードを話している人や、実際のエピソードを盛って話している人もいたりします。
ガクチカをより深く深掘りすることで、その活動自体は本当にやってきた事なのかを判断するためというのもガクチカを深ぼる理由の一つとして挙げられます。
論理的思考力を評価するため
二つ目の理由は、論理的思考力を評価するためです。
想定外の角度から質問を投げかけることによって、瞬発的な思考の速さや、話の論理構成といったところを判断しています。
実際に筆者がガクチカを深掘りされた質問で言うと
「もう一度当時に戻るのであれば、何をどう振り返り、どういうアクションを起こしますか?」
といった質問をされたこともあります。
このように事前に想定して準備しておくのが難しい質問に対して、結論ファーストでしっかり受け答えができるかというのは、学生の論理的思考力を評価する上で有効な手段になるので、学生はしっかり受け答えできるように、日常的に論理的思考力を鍛えることができるような書籍を読むなどして、自分自身の自力を上げる努力をするといいかもしれません。
ガクチカの深掘りに対する答え方
ガクチカの深掘りに関して、面接官から高い評価を得るためのポイントについて解説していきます。
結論から話す
深掘り質問への回答において、想定外の角度からの質問であったがために、グダグダと回答してしまい、結局何が言いたいのかが伝わらないという経験をしたことがある人は多いと思います。
質問に対して、まずは「〇〇です。」と結論から述べるようにすることが非常に重要です。
ここができている人は、面接官から見ても論理的思考力がある人だろうなと評価を受けることができます。
構造化して端的に話す
結論ファーストの次は、構造化して話すことが重要です。
よく「理由は3つありまして、、、」みたいな模範解答があると思います。
このように話すことで、聞いている面接官からすると、結論とその理由が明確でわかりやすく、人に物事を伝える能力に非常に長けている人であると評価を受けることができます。
質問を受けたタイミングで
「結論は〇〇で、その理由は△つあります。・・・」
と無意識に回答できるように、頭の中で物事を構造化して捉える癖をつけるという事を日頃の面接練習から意識してみるといいと思います。
背景から具体的に話す
具体的に話すという事も大事になります。
特に、長期インターンやその大学特有の活動をガクチカとして話しているのであれば、面接官に伝えたいことが伝わらない可能性があるため、端的に答える必要はありつつも、ちゃんと前提の情報がすり合わさっているかを意識しながら話すことが重要になります。
筆者はガクチカとして長期インターンの経験の話をしていたのですが、インターン先が学生インターン主体で成り立っているような普通の企業のインターンとは異なるインターンであったため、前提の情報に関しては丁寧に説明するようにしていました。
深掘り質問に対する対策
深掘り質問に対する対策について述べていきます。
自己分析をしっかり行う
対策の一つとして、「徹底した自己分析」が挙げられます。
多くの就活生は、面接対策として想定質問を考え、それに対してどのように回答しようかという事前の回答をしっかりと準備している人が多いです。
しかし、そのような想定質問への回答をしっかりと準備をしていても、想定外の角度から質問されたり、想定質問として用意していなかった質問をされることがあります。
その際に、自己分析を通して自分のこれまでの人生経験を自分自身でしっかりと理解をしておくことで、想定外の質問をされても回答することができます。
自己分析をする上で、モチベーショングラフを活用して自分の人生を振り返ることをおすすめします。
自分のガクチカをPDCAの観点で振り返る
自分のガクチカをPDCAの観点で振り返るのもおすすめです。
PDCAとは、Plan(計画)・Do(行動)・Check(反省)・Action(行動)の略で、PDCAの順で改善とアクションを繰り返すことが大事だとよく言われています。
ガクチカで〇〇という施策をしました、、、と話す人も多いと思いますが、その施策はどんなPlan(計画)があった上でのDo(行動)なのかや、その行動をどうCheck(反省)して、どうAction(行動)につなげたのか、それを踏まえてどんな成果を残すことができたのかをしっかり語れるように準備をすることで、ガクチカを深ぼられてもしっかり答えれるようになります。
「なぜ」を5回繰り返してみる
先ほどはPDCAの観点で深掘るのがおすすめとしましたが、自分で「なぜ」を5回繰り返してみるというのもおすすめです。
自分がやったことに対して自分の価値観レベルで深掘りをすることで自分自身について深く理解することができます。
また、自分で「なぜ」を繰り返すだけでなく、友人や先輩などに協力してもらい価値観レベルで深掘りしていくことで、自分の知らなかった自分に気付くことができます。
模擬面接の場数を踏む
ここまではどういった観点でガクチカを深ぼっていけばいいかをメインに紹介してきましたが、やはり一番は模擬面接の場数を踏むことだと思います。
友人と壁打ちしあうのもいいですが、MatcherなどのOB訪問アプリを使用して就活を終えている先輩・社会人にお願いをして模擬面接を行うのが一番おすすめです。
面接想定質問集
ここからは筆者が実際に準備していた想定質問集を紹介します。
以下にズラズラっと並べているので、コピペしたりして自分用に質問に対する回答などを作成してみて下さい。
面接対策 自己紹介
〇〇大学〇年の〇〇〇と申します。
大学では長期インターンとサークル活動に力を入れて取り組んでいます。
本日はよろしくお願いいたします。
面接対策 ガクチカ
- その活動を始めたきっかけは?
- その活動で務めた役割は?
- 取り組んだ期間と人数は?
- モチベーションの源泉は?
- 大変だったことと乗り越え方(端的に)は?
- 工夫した事は?
- 頑張ったことの成果や結果は?
- その経験から学んだことは?
- その経験を社会人になってどのように生かすかは?
以上の質問に加えて、ガクチカの深堀対策として
PDCAの観点でガクチカを見直す
というのをお勧めします。
なにかしらの施策を実施するにあたりどんなPlan(計画)があったのか
その計画をもとにどんなDo(アクション・行動)を行ったのか
その行動からどんなCheck(反省)があったのか
その気づきをもとに次はどうAction(行動)したのか
この観点でガクチカを振り返れると、だいたいの深堀質問には対応できるようになります。
面接対策 パーソナル系の質問
- 自己PRをしてください
- 他人に負けない強みを教えてください
- 最近嬉しかったこと(感動した事・嬉しかったこと)は何ですか?
- アルバイトの内容を教えてください
- あなたの強みは何ですか?
- あなたの短所は何ですか?
- 短所を改善するために取り組んでいることは何ですか?
- 周りからどのような人と言われますか?
- 幼少期はどのような子供でしたか?
- 中学時代はどのような子供でしたか?
- 高校時代に頑張ったことを教えてください
- 大学・学部を選んだ理由を教えてください
- リーダーシップを発揮した経験はありますか?
- チームではどのような役割を担うことが多いですか?
- 最近気になったニュースを教えてください
- 好きな本を教えてください
- その本の面白さについて語ってください
- 趣味や特技はありますか?
- その趣味や特技の面白さについて語ってください
- 休みの日は何することが多いですか?
- 挫折経験を教えてください
- 嫌いなタイプの人を教えて下さい
- 将来的に海外で働きたいですか
- キャリアプランを教えてください
- 学生と社会人の違いは何ですか?
- 影響を受けた人尊敬している人は誰ですか?
- 就活軸を教えてください
- 他社の選考状況を教えてください
- 入社後はどのような仕事をしたいですか
- 弊社の課題と解決策は何だと思いますか?
ちなみに私は某企業の最終面接で
- ・仲のいい友人からどんな人と言われるか
- ・親からどんな人と言われるか
- ・インターン先の仲間から何と言われるか
- ・高校時代の部活動の仲間から何と言われるか
といったような質問を受けました。
どんな質問に対しても回答できるようにしっかり準備しておきましょう。
面接対策 難易度高めの質問
- 我が社に興味があって参加したと思うが、この面接のためにしてきた準備を教えてください
- 採用枠は全部で30名で面接者は100人くらい残っている。あなたに内定を出せば内定が取れない人が必ず発生する。あなたを採用する理由はなにか?
- 3年後収入はいくらくらいほしいですか?その根拠を教えてください
面接対策 企業系
- 企業選びの軸は?
- 就活の軸は?
- 〇〇を志望した理由は?
- 弊社のミッションビジョンバリューは?
- どの部署を志望しますか?
- 希望の部署に入れなかったらどうするか?
- 苦手な人と同じメンバーになったらどうしますか?
- やる気のないメンバーにどうマネジメントしますか?
- マネジメントとは何ですか?
- 成長の定義とは何ですか?
- どうして成長したいのか?
- 学生時代にチームで頑張ったことは何ですか?
- うちで成し遂げたいことは?
- それは他社ではできないのか?
- キャリアプランを教えてください
- どの職種希望?その理由?
- うちの課題ってなんだと思う?
- その課題ってどうすればいい?
- 最後に何か質問はありますか?
面接対策についてまとめ
少し難しい質問もあったかと思いますが、これくらい準備ができていればほとんどの面接は自信を持って臨めると思いますし、合格できると思っています。
また、面接の中では、質問に対する受け答えを通して、話の論理構成がしっかりしているかなどもしっかりみられているので、小手先の面接対策だけでなく、自分自身の地頭を磨くようなトレーニングであったり書籍を読むこともおすすめです。
書籍に関しては、以下の記事を参考にしてみて下さい。
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